入社時点での人材モデリング

この前行ったある横浜の中小企業さんに、学生のコミュニケーション能力を向上させる何か良い入社前研修は無いの?という風に聞かれた。自分は「コミュニケーション能力」って何かよくわかっていないので、その企業の社長さんにその定義の説明を求めたところ。主にクレーム処理で相手の話をうまく聞ける傾聴力やお詫びの商品をおくるときに、一言直筆の手紙を入れるなどのちょっとしたサービスマインド的な要素のことのようだった。


その企業は入社後の研修は一切無く、OJTで全てをまかなっていたため、人材には金をかけて採用しなければ。いけないのに、小銭を浮かせて適当な学生を採用しているからそんなことになっているのではないか?という疑問はとりあえずおいておいて、よく中小企業に営業に行くと、新卒を採用したいという要望はあるのだけれども、入社時点でその新卒にどのような段階になっていて欲しいというモデリングがあまりにもできていなくて愕然とする。


そもそも、上記の企業の場合は学生にはコミュニケーション能力が足りないと言っているが、ではコミュニケーションを細分化するとどのようになって、そのどの部分をいつまでに満たしておきたいのか??それは能力かもしれないし、モチベーション的なものかもしれないし、感受性みたいなものかもしれない。それらの何が足りないのかが明確にもなっていないのに、感覚値で今の学生はコミュニケーション能力が低いからと判断するのは非常に無意味だ。モデリングがきちんとなってないのに、入社前研修もクソもないと思うわー。でもどうやったら明確な人材モデルが浮かび上がるんだろう?データとして客観視できるようにするんじゃなくて、俺らみたいな人間が媒介となって少しでも理想のモデルを言語化できる形にせなアカンのかなー。